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沖縄で唯一ウチカビを製造する昭和製紙工場見学取材レポート

沖縄の旧盆やシーミーに欠かせないウチカビ(打ち紙)ですが、一体どのようにして作られているのか想像したことはありますか?今回は、ウチカビを沖縄県内で唯一製造している昭和製紙さんを訪ねて、ウチカビの原料や製造工程など、こだわりのポイントを色々と聞いてきました。

沖縄の旧盆やシーミーで使用するウチカビ(打ち紙)の画像

沖縄でここだけ!あの世のお金を作る工場

沖縄県内唯一の製紙工場・昭和製紙

ウチカビ工場があるのは、うるま市田場。沖縄県内にはかつて4社の製紙工場が存在していましたが、現在営業しているのはこちらの昭和製紙さんのみ。沖縄返還前の昭和42年(1967年)に設立して以来、こちらではトイレットペーパーを中心に板チリ紙やタオルキッチンといった紙製品を製造しています。

鮮やかな琉装のイラストでおなじみの「花笠」、ロングセラーの人気商品「KING110」などは、ご家庭で愛用している方も多いのではないでしょうか?

昭和製紙の板チリ紙「花笠」

早速工場にお邪魔すると、出来上がったばかりの製品がずらりと並び、その後ろには忙しく働くスタッフさん達の姿が。一階は主にトイレットペーパーと板チリ紙の製造・梱包を行っており、ウチカビの製造は二階部分。階段を上がった先には巨大な黄土色のロールが見えてきました。

原料は県内の中古紙100%

ウチカビ製造の様子

ウチカビの素ともいえるこのジャンボロールは、県内各地から発生した古紙を再利用して黄土色に色付けしたものです。やや厚みのあるキッチンタオルのような手触りでとても柔らか。これを専用の機械に取付けて、まずは5枚1セットにして折り畳んでいきます。

銭形の模様をつけて紙からお金に

ウチカビ専用の銭形

その後に行われるのがウチカビ最大の特徴であるこの銭形。特注のローラーで型押しをして目にも止まらぬ速さで跡をつけていきます。工場で生産する以前は各家庭で自家製の金具や木槌を作り、一つ一つ打っていた(まさしく打ち紙ですね!)のですから、このスピードは画期的です。その頃少年時代を過ごした方にとっては、ウチカビ作りが夏休みのお手伝いだったという思い出もあるのではないでしょうか。

最後の仕上げは人の手で

手際よくウチカビを検品・梱包

銭形をつけたら余分な部分をカット。最後の仕上げ、検品・梱包を担当するのはこの道10年以上の大ベテランです。皺や折れがないか、抜けがないかを確認しながらパラパラっと素早く捲り、20枚1セットにまとめてテープで止めたら出来上がり。完成までは時間にするとほんの数十秒の間ですが、検品・梱包をはじめ、ジャンボロールをセットして位置を調整する作業など、予想以上に手仕事の割合が多くて驚きました。

世界で一つしかないウチカビ製造機

昔ながらの風合いを大切に

年季の入ったウチカビ専用機械は沖縄県内、いえ世界中どこを探してもここにしかない特注品なんだとか。それが平成13年の生産開始から今もなお現役で稼働しており、日々細かなメンテナンスを繰り返しながら大切に使われています。

こだわりは昔ながらの懐かしい風合いと古紙100%のリサイクル

ウチカビの端っこも再利用

カットしてウチカビになりそこねた端っこも廃棄することなく、原料として再利用されるので少しも無駄がないというのもポイント。商品づくりのこだわりを伺うと、県内の古紙を使ったうちなー100%の原料をリサイクルして使用していること、そしてご家庭で作られていたあの頃のウチカビの色味や風合いに近付けるように心掛けているそうです。

沖縄県内の中古紙をリサイクル

工場の一角には渦高く積まれた古紙の山があり、これが蒸煮、洗浄などいくつもの過程を経てウチカビやトイレットペーパーなどの紙製品へと生まれ変わっていきます。あの世のお金はご先祖様への感謝の思いとともに、エコの精神に溢れている。そう思うと感慨深いものがありますよね。

昭和製紙の地球窯

原料となる古紙は企業や学校のほか、一般のご家庭からの持ち込みも大歓迎。機密文書・重要書類、個人情報記載書類の処理も合わせて行っていますので、気になる方はぜひ昭和製紙さんまでご連絡くださいね。また、商品の製造工程やリサイクルについて学べる工場見学も少人数から受け入れ可能です。自分たちが普段使っている商品がどのように作られているのか、実際に見るとより一層愛着が感じられると思いますよ。

昭和製紙株式会社

〒904-2213 沖縄県うるま市字田場708−1

TEL: 098-973-4125 FAX: 098-973-3554